職業倫理 01/その他の管理技術力の解答例


RCCM試験/その他の管理技術力の解答例の一覧ページです。


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職業倫理 01/その他の管理技術力の解答例

問い

 建設コンサルタントにおける職業倫理について、以下の点について述べなさい。
① 職業倫理が求められている背景を述べるとともに、建設コンサルタントとして遵守すべき倫理について3つ取り上げ、概要を述べよ。
② 業務を実施する上で想定される、又は見聞きしている具体の職業倫理上の課題を取り上げ、その課題にどのように対応すべきか、あなたの意見を述べなさい。


解答例

1.職業倫理が求められている背景
 公共事業は、国や自治体などの発注者、施設などを設計する建設コンサルタント、施工を行う建設業者によって行われる。設計者である建設コンサルタントは、国や自治体から委託を受けて事業の企画段階、調査段階、計画段階、設計段階、管理段階に携わり、高度な専門知識・技術を活かしたコンサルティングサービスを行っている。
 社会資本整備は、国民の税金でまかなわれているため、公共事業の設計業務を担当する建設コンサルタントには、その国民のニーズを的確に反映し、計画的に、公正に、経済的に、そして効率的に行うことが求められる。また、建設コンサルタントの技術者には、環境の保全・創造に配慮した社会資本の整備に貢献していくことや、公共の安全の増進が求められる立場にあるため、そこで働く技術者は重要な役割を担っていることを強く自覚し、責任を果たしていかなくてはならない。そのため、建設コンサルタントの技術者には、第三者からの影響や、支配的な環境をもたらされないような「中立・独立性の堅持」など、社会的な役割として「職業倫理」が求められることとなる。
 近年の限られた財源の下、社会環境の変化に対応して、社会資本整備を行っていくためには、われわれ建設コンサルタントにとって、「職業倫理」は重要な問題である。
2.建設コンサルタントとして遵守すべき倫理
(1) 品位の保持
 技術者は、つねに教養を高め、品位の保持に努めなければならない。また、良心と強い責任感をもって、誠実に職務を遂行しなければならない。自らの職業に誇りと矜持を持って行動するとともに、業務にかかわる他の人々の名誉を尊重する。 「美しい国土」、「安全にして安心できる生活」、「豊かな社会」をつくり、改善し、維持するためにその技術を活用し、品位と名誉を重んじ、知徳をもって社会に貢献する必要がある。
(2) 専門技術の権威保持
 技術者は、つねに専門技術の向上に努め、技術的良心に基づいて行動しなければならない。技術者は、自分の専門分野において最新の情報並びに技術を取得し、またそのために専門職の実務に携わり、継続的に教育の機会に参加し、技術文献を読み、そして専門職の会合やセミナーに参加するよう努めることで自分の技術的有能性を維持し改善し向上させる。さらにそれらの知識や技術を保有するに留めず、社会貢献のために積極的に活用するよう努める。
○国家資格や社内資格などの取得に積極的に努め、知識・技術の向上を図る。
○最新の情報や技術の習得に努め、高品質なデータの提供を実現させる。
○自分の所属する部署の同僚や監督下にある技術者に自らの知識や情報、技術を提供するとと
もに、専門職としての発展の機会を与えるよう努める。
(3) 公正かつ自由な競争の維持
 技術者は、公正かつ自由な競争の維持に努めなければならない。法律、条例、規則、契約等に従って業務を行い、不当な対価を直接または間接に、与え、求め、または受け取らない。土木施設・構造物の機能、形態、および構造特性を理解し、その計画、設計、建設、維持、あるいは廃棄にあたって、先端技術のみならず伝統技術の活用を図り、生態系の維持および美の構成、ならびに歴史的遺産の保存に留意する。
3.職業倫理上の課題とその対応
(1) 事前協力
 「事前協力」の問題は、他者から公にされ表面化したが、「裏設計」、「ダミコン」、「汗かきルール」などと言われるような疑念はもとよりあってはならない問題である。もし、この様なことがあったとすると、建設コンサルタントとして基本的かつ重要な「中立・独立性」を反故にし、本来の役割を放棄した最も恥ずべき行為である。また、法令的にも守秘義務違反や入札談合を幇助する行為となり得る犯罪行為である。
我々は、他者の言によらず、従前から掲げている「中立・独立性」の堅持を改めて表明しなければならない。
(2) 低価格入札
 価格は、企業維持のための適正な利潤と成果の品質を確保できることを前提としたものでなければならない。これらの条件を逸脱した安値受注は、たとえ経営戦略上の選択であったとしても、フェアな競争を阻害し、市場を混乱させ、結果として実情にそぐわない単価や歩掛の設定を招くこととなる。これらは、経営を益々圧迫し、品質に支障をきたす要因にもなりかねない。
 また、かねてから発注者からも、適正な報酬体系と社会的地位向上を求められており、この点からも行動矛盾をきたす行為である。
 我々は、技術を主体とした競争を基本とし、関連法令等の趣旨を踏まえ、不適正な安値受注は厳に慎まなければならない。
                             - 以 上 - 


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