総合評価落札方式 02/その他の管理技術力の解答例

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総合評価落札方式 02/その他の管理技術力の解答例

問い

 公共調達に際しての選定方式の1 つである総合評価落札方式について、以下の点について述べなさい。(ここでいう総合評価落札方式は、総合評価型プロポーザルのことではない)
① 総合評価落札方式の概要を述べるとともに、公共調達において総合評価落札方式が着目されている背景ついて述べなさい。
② 建設コンサルタント業務に総合評価落札方式を導入する意義と課題について述べなさい。


解答例

 公共工事は、調達時点で品質を確認できる物品の購入とは異なり、施工者の技術力等により品質が左右される。また、公共工事の計画立案、調査設計など事業の上流部において実施される調査・設計業務についても、公共工事と同様に、業務を実施する技術者の技術力が成果品の品質に大きな影響を与える。
 一方、現在のわが国の厳しい財政状況を背景に、公共投資の削減が続けられてきた結果、公共工事と同様に、それに係る調査・設計についても不適格業者の参入によるダンピング受注の発生や成果品の品質低下など、公共工事の品質確保についても懸念が高まってきている。
1.総合評価落札方式の概要と着目される背景
 総合評価落札方式の標準型では、業務の実施方針以外に評価テーマを設定し技術提案で評価することで成果品の品質が向上する業務を対象としている。評価テーマの設定例を見ると、土木分野では、施工、調査設計に関するテーマが最も多く38%、次いでコスト縮減37%、工期短縮20%となっており、技術面、経済性での課題を解決するための提案を求めるものが多くなっている。測量分野では、品質、精度向上が68%、安全管理が44%、地質調査分野では施工、調査設計に関する技術が71%、品質、精度向上が42%と業務内容に応じて評価テーマが設定されている。
 評価テーマは、業務遂行上の課題そのものであり成果品質を左右することから、技術点の配点の1/3程度と比較的大きなウエイトを占めているのが一般的である。得点率を見ても評価テーマに対する提案の妥当性や的確性について落札者と非落札者の平均得点率の差が5.8%と比較的大きいことから、提案内容の優劣に応じて技術点に差がつきやすい評価項目であるといえる。
 総合評価落札方式の評価項目の採用率と平均配点率では、評価テーマに関する提案、実施方針についての評価項目に重点が置かれている。これ以外に土木分野では予定管理技術者、測量分野では予定主任技術者、地質調査分野では予定管理技術者と予定主任技術者の両方の評価項目に重点が置かれている傾向がある。
2.総合評価落札方式を導入する意義と課題
(1) 加算方式と除算方式の使い分け
 加算方式では工事の難易度、規模等に応じて価格と技術の配点を適切に設定することにより、品質向上(得点率の向上)と施工コスト縮減(入札率の低下)のバランスがとれた応札が期待できる。一方、除算方式では得点率を上げるよりも入札率を下げる方が高い評価値を得やすいため、競争参加者は品質向上(得点率の向上〉よりも、施工コストを下げる技術開発またはダンピングによる応札(入札率の低下)を行う傾向が強くなる。
 今後、加算方式の試行結果とともに、加算方式と除算方式の概念や評価値算定式の特性、工事成績評定等による効果の検証、さらに競争参加者の応札行動やダンピング等の状況を踏まえながら、加算方式と除算方式の使い分けについて検討していく必要がある。
(2) 手続の効率化
 事後審査型入札方式は、発注者には技術審査・評価に係る事務量の軽減、受注者には配置予定技術者の確保期間の短縮が期待されることから、簡易型及び標準型において試行に向けての検討が重要である。
 二段階選抜方式は、発注者には技術審査・評価に係る事務量の軽減及び期間の短縮、受注者には技術提案に係る負担の軽減、さらに選定された競争参加者が優れた技術提案を提出するインセンティブの向上に繋がることが期待されることから、難易度の高い技術が必要な課題を設定する標準型(1型)及び高度技術提案型における試行に向けての検討が重要になる。
                             - 以 上 -


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